今さら聞けないビジネスマナー「言葉遣い編」
- アサヒコミュニケーションズ マーケティング
- 3月25日
- 読了時間: 6分

こんにちは!アサヒコミュニケーションズです。
ビジネスシーンにおいて、言葉遣いは相手に与える印象を大きく左右する重要な要素です。 丁寧で適切な言葉遣いは、相手との信頼関係を築き、円滑なコミュニケーションを促進します。 そこで今回は、すぐに実践できる「言葉遣い」のマナーについてご紹介いたします。
基本の敬語をマスターしよう
ビジネスシーンでは、相手や状況に合わせて適切な敬語を使い分けることが求められます。敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語があります。基本的な敬語の種類と使い方を、例文を交えてご紹介します。
尊敬語:相手への敬意を表す言葉
相手の行動や持ち物、状態などを高めて表現します。
例:
「言う」→「おっしゃる」
「見る」→「ご覧になる」
「行く」→「いらっしゃる」
「知っている」→「ご存じです」
「食べる」→「召し上がる」
例文:「〇〇様は、明日いらっしゃる予定です。」
謙譲語:自分の行動をへりくだって表現する言葉
自分の行動を低く表現することで、相手への敬意を示します。
例:
「言う」→「申し上げる」
「見る」→「拝見する」
「行く」→「参る」
「知っている」→「存じている」
「する」→「いたす」
例文:「資料を拝見し、ご報告いたします。」
丁寧語:丁寧な言葉遣いで、相手への配慮を示す言葉
語尾に「です」「ます」「ございます」などを付けて、丁寧な表現にします。
例:「〇〇でございます」「~いたします」
例文:「明日の会議は、10時から会議室で行います。」
クッション言葉で印象UP
クッション言葉とは、相手に何かを依頼したり、反対意見を述べたりする際に、冒頭に添えることで表現を和らげ、相手に配慮する言葉です。相手に不快感を与えずに、円滑なコミュニケーションを図ることができます。
1. 依頼する場面
「お忙しいところ恐縮ですが、こちらの資料をご確認いただけますでしょうか。」
「お手数をおかけいたしますが、明日の会議の準備をお願いできますでしょうか。」
「差し支えなければ、〇〇の件についてお伺いしてもよろしいでしょうか。」
「ご都合がよろしければ、来週お打ち合わせのお時間をいただきたいのですが。」
「大変恐れ入りますが、この書類のコピーをお願いできますでしょうか。」
2. 断る場面
「大変申し訳ございませんが、今回はご期待に沿いかねます。」
「せっかくですが、今回は見送らせていただきます。」
「あいにくですが、その日は予定が入っております。」
「誠に申し訳ございませんが、そのご提案は今回は見合わせたいと存じます。」
「ご希望に沿えず大変恐縮ですが、今回はご遠慮させていただきます。」
3. 確認する場面
「念のため確認させていただきたいのですが、こちらの認識でよろしいでしょうか。」
「失礼ですが、〇〇様のご連絡先を教えていただけますでしょうか。」
「恐れ入りますが、もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」
4. お詫びする場面
「大変申し訳ございませんが、ただいま担当者が不在にしております。」
「お手数をおかけして申し訳ございませんが、再度お試しいただけますでしょうか。」
※クッション言葉を使う上での注意点
多用しない:クッション言葉を多用すると、かえって回りくどい印象を与えることがあります。
表情や口調も大切:クッション言葉を使っていても、表情や口調が伴っていないと、相手に誠意が伝わりません。
状況に合わせて使い分ける:相手や状況に合わせて、適切なクッション言葉を選びましょう。
クッション言葉を効果的に活用することで、相手とのコミュニケーションを円滑にし、より良い人間関係を築くことができます。
敬語を使う上での注意点
二重敬語を避ける
一つの言葉に二つ以上の敬語を重ねて使うのは、過剰な表現となるため避けましょう。
1.尊敬語の二重使用:
「お~になる」と「~られる」はどちらも尊敬語なので、重ねて使うと二重敬語になります。
例:
×「お読みになられる」→ 〇「お読みになる」
×「ご覧になられる」 → 〇「ご覧になる」
×「おっしゃられる」 → 〇「おっしゃる」
2. 謙譲語の二重使用:
「拝見」や「伺う」は謙譲語なので、「~させていただく」と重ねると二重敬語になります。
例:
×「拝見させていただきます」→ 〇「拝見いたします」
×「伺わせていただきます」 → 〇「伺います」
3. 役職名+様:
「部長」「社長」という敬称にさらに「様」「殿」をつけるのは、二重敬語になります。
例:
×「部長様」→ 〇「○○部長」
×「社長殿」→ 〇「○○社長」
×「各位様」→ 〇「各位」
その他の注意点:
「させていただく」の多用:
「させていただく」は便利な表現ですが、多用するとくどくなることがあります。
相手の許可が必要な場合や、恩恵を受ける場合に限定して使うようにしましょう。
社内と社外で使い分ける
社内と社外で敬語の使い方が変わります。
・社内の人への呼び方:
上司や先輩:役職名「部長、課長」など。または「さん」付けで呼ぶ。
同僚や部下:基本的に「さん」付けで呼ぶ。
・社外の人への呼び方:
お名前+役職名:「〇〇部長、○○課長」など。もしくは、「◯◯様」でも問題ありません。 「◯◯部長様」「課長さん」などは二重敬語になるため、間違った呼び方です。
役職がない場合:「〇〇様」
・社内の人について社外の人に話す場合:
上司や先輩であっても、役職名や名前を呼び捨てにします。
例:「部長の〇〇はただいま外出しております。」
・「お疲れ様です」の使い方:
「お疲れ様です」は社内において使う言葉です。取引先などの社外においては「お世話になっております。」を使います。
注意点:
近年では、社内において、社内の人間関係をよりフラットにするために、役職名ではなく「さん」付けで呼ぶ企業も増えています。
企業の文化や慣習によって、言葉遣いのルールが異なる場合があります。
NGワードに注意
「なるほどですね」:「なるほど」は副詞や感嘆詞で、敬語表現ではないため、「です」をつける使い方は間違いです。ビジネスシーンでは使いません。
「すみません」:こちらもビジネスシーンでは使いません。「申し訳ございません」や「失礼いたしました」を使います。
若者言葉、流行語:「マジ」「ヤバい」などはビジネスシーンではNGです。
表情や声のトーンにも気を配る
どんなに丁寧な言葉遣いでも、表情が暗かったり、声のトーンが低かったりすると、相手に良い印象を与えません。
笑顔で明るく、ハキハキと話すことを心がけましょう。
まとめ
言葉遣いは、相手への思いやりを示す大切なツールです。 今回ご紹介したマナーを参考に、日頃から丁寧な言葉遣いを意識し、より良い人間関係を築いていきましょう。
次回のメルマガもお楽しみに!
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